研究
肺がん
肺癌の領域では、以前から盛んにおこなわれてきた基礎的ながん研究の成果が徐々に臨床応用されるようになってきました。
肺癌の発生や進展に関わるドライバー遺伝子の異常が次々と同定され、がん細胞のみにみられるタンパク質を標的とした分子標的治療を軸に、個別化医療への道を進んでいます。一方で、ドライバー遺伝子異常をもたない肺癌の患者さんには、免疫治療(免疫チェックポイント阻害薬)が広く使われるようになりました。
このように、ますます基礎研究の知識や経験が実臨床にも必要になってきました。
また臨床研究の一つのスタイルとしてglobal studyがあります。 global studyにより新たな治療薬や治療方法の効果を早く、広く(人種をまたいで)、正しく評価できます。
現在のglobal studyにおける日本の立ち位置としては、研究全体の10%強が日本人のデータとなっています。金沢大学呼吸器内科では、このようなglobal studyに数多く参加しており、本邦で行われている大規模臨床試験の約半分の研究には参加しています。
このように我々は、新規治療方法開発の流れに乗って、研究や治療技術の向上を目指しています。