RESEARCH

研究

間質性肺疾患

私たちのグループでは、肺の主要な免疫担当細胞である“マクロファージ”に注目し、それが肺の傷害、修復、再生にどのように働くのかを明らかにしようとしています。
マクロファージは多様な機能をもつ細胞で、肺の傷害を促進し、線維化を引き起こすこともあれば、肺の修復に働くこともあります。
そのようなマクロファージの機能的多様性を制御するメカニズムを明らかにするため、動物モデルや臨床検体を用いて研究を進めています。
肺の傷害、修復、再生メカニズムの解明を通して、肺線維症に対する新しい治療戦略につなげることを目指しています。

1.肺線維症におけるマクロファージの機能解明

肺線維症は肺に不可逆性の線維化を起こす難病疾患で、いまだに画期的な治療法は存在しません。
肺線維症では、肺内で特定のマクロファージが増加することが知られていますが、その動態や機能については十分明らかにされていません。
私たちは、肺線維症モデルマウスや、肺線維症患者さんの血液、気管支肺胞洗浄液、肺組織サンプルを用いて、マクロファージの機能解析を行っています。
肺線維化に関わる新たなバイオマーカーや治療標的を明らかにしたいと考えています。

2.マクロファージによる肺修復・再生法の開発

従来、肺は再生しない臓器と考えられてきましたが、近年の研究で肺にも再性能が存在することが次第に分かってきました。
マクロファージは、生体防御や恒常性維持に働きますが、肺の修復や再生における役割はいまだに不明です。
私たちはモデルマウスや網羅的遺伝子解析技術を用いて、修復や再生の過程におけるマクロファージや肺胞上皮細胞の働きを研究しています。
本プロジェクトでは、マクロファージを介した肺修復・再生制御機構を解明し、新たな肺臓器再生法の構築につなげたいと考えています。

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